#集客・Web制作

2026.10.29

ホームページ制作は「目的」で決まる|おしゃれなだけで終わらせない、問い合わせ・採用・ブランディング別の作り方

ホームページ制作は「目的」で決まる
執筆工藤 亨(CES UP株式会社 代表取締役)
公開日:2026年10月29日/最終更新日:2026年10月29日

「きれいなホームページができたのに、問い合わせは前と変わらない」「リニューアルしたけれど、何がよくなったのかわからない」。HP制作のご相談で、よく聞くお話です。

原因の多くは、デザインや制作会社ではなく、「何のために作るのか」が決まらないまま作り始めたことにあります。この記事では、目的によってHPの中身がどう変わるのか、目標をどう決めればよいのかを、CES UPがHP制作から運用まで担当している会社の実例とあわせて解説します。

この記事の要点
  • HPに必要なページ・見る数字・お金のかけ方は、目的(問い合わせ・採用・ブランディングなど)によって変わる
  • 「ブランディングのため」だけのHPは、見に来る人・次の行動・成果を測る数字がなく、成果につながりにくい
  • 目標は「売上・受注」から逆算して、問い合わせ件数で決める。決まると、ページも広告も迷わない
  • 「長期・法人の問い合わせ」を目標に設計したレンタカー会社のHPは、公開2か月で受注約360万円

目的が決まっていないHPで起きること

  • デザインの好みで決まる:「かっこいい」「おしゃれ」が判断の基準になり、お客様が知りたいことが後回しになる
  • 会社目線のページ構成になる:会社概要・代表あいさつ・沿革が中心で、料金や事例、問い合わせの方法が見つけにくい
  • 公開後に何を見ればいいかわからない:成功したのか失敗したのかを判断する数字がない
  • 数年ごとにリニューアルを繰り返す:見た目が古くなったら作り直す、をくり返し、成果は積み上がらない

HPは「会社のパンフレット」ではなく、事業の目標を達成するための道具です。道具は、何に使うかが決まってはじめて形が決まります。

目的別:必要なページ・見る数字・力を入れるところ

目的 必要なページ 見る数字 力を入れるところ
問い合わせ・売上を増やす 料金・サービスの詳細、事例・実績、よくある質問、お客様ごとの入口、問い合わせフォーム 問い合わせ件数、問い合わせ率、成約・受注額 比べる人の疑問に答える原稿、計測、検索・広告・Googleマップ・AIからの入口
採用を増やす 仕事内容、働く人の声、1日の流れ、給与・待遇、募集要項、応募フォーム 応募数、応募率、面接・内定の数 求職者が知りたい事実(給与・休み・職場の雰囲気)、求人サイトとのつなぎ
ブランディング(認知・信頼) 会社の考え方、強みの根拠、実績、メディア掲載、代表・社員の発信 社名での検索数、商談の成約率、紹介の数 ほかの施策(営業・SNS・広告)とメッセージをそろえる
既存のお客様への案内 お知らせ、マイページ・予約、使い方、よくある質問 電話・メールの問い合わせの減り方、予約数 探しやすさ、更新のしやすさ

多くの会社では、目的は1つではありません。そのときも、いちばん大事な目的を1つ決めて、トップページとメニューの順番をその目的に合わせることが大切です。全部を同じ重さで載せると、どのお客様にとってもわかりにくいHPになります。

「ブランディングだけ」のHPが、成果につながりにくい理由

ブランディングは大切です。ただし、「ブランディングのためにHPを作る」とだけ決めて作ったHPは、次の3つが欠けていることが多く、事業の成果につながりにくくなります。

1. 見に来る人がいない

HPは、公開しただけでは誰も見に来ません。検索・広告・Googleマップ・SNS・AI・営業資料など、どこから人が来るのかが設計されていないと、どれだけ伝わるデザインでも、見られないまま終わります。

2. 見た人の「次の行動」が用意されていない

会社の想いや世界観が伝わっても、料金・事例・問い合わせの方法がすぐに見つからなければ、見た人は何もせずに去ります。「伝わったあとに、何をしてほしいか」を決めておく必要があります。

3. 成功したかどうかを測れない

「イメージがよくなった」は、数字で確かめにくいものです。ブランディングを目的にするなら、社名での検索数、商談の成約率、紹介の数、採用の応募数など、何が変われば成功とするかを先に決めます。

ブランディングと成果は、両立できる
お客様が比べるときに見る情報(料金・実績・事例・よくある質問)を、会社らしい言葉とデザインで、わかりやすく伝える。これが、問い合わせにもブランドにも効くHPです。「おしゃれさ」と「わかりやすさ」はどちらかを選ぶものではありません。

目標を数字で決める手順

目標は、HPの数字からではなく、事業の数字から逆算して決めます。

手順 決めること 例(計算例)
1. 事業の目標 HPで増やしたい売上・受注 月に10件の新しい契約がほしい
2. 成約率 問い合わせのうち、契約になる割合 3件に1件が契約になる → 問い合わせは月30件必要
3. 問い合わせ率 HPを見た人のうち、問い合わせる割合 2%なら → HPの訪問は月1,500回必要
4. 入口 その訪問を、どこから集めるか 検索・広告・Googleマップ・AI・紹介の配分を決める
5. 計測 電話・LINE・フォームの問い合わせを、入口ごとに数える GA4と広告の管理画面で、毎月確かめる

表の数字は計算の例です。成約率や問い合わせ率は、業種・単価・お客様によって大きく変わります。

ここまで決まると、「料金表のページが必要」「法人向けの入口が必要」「広告はこのキーワードから」と、作るべきものが自然に決まります。逆に、目標が決まらないまま作ると、デザインの好みで判断するしかなくなります。

今のHP、目的に合っているか無料で診断します
今のHPの目的・ページ構成・問い合わせまでの導線・計測の状態を確認し、目標に向けて直すべき点をお伝えします。リニューアルの前のご相談も歓迎です。オンラインで全国対応です。

実例:「長期・法人の問い合わせ」を目標に設計したレンタカー会社

長野県でマンスリー・法人向けのレンタカーを始めたA社様のHPは、最初に「長期・法人のお客様から、直接問い合わせが届くこと」を目標に決めてから設計しました。

目標から決めたこと 内容
お客様 短期の観光ではなく、マンスリーの個人と、法人の長期
必要なページ 車種ごとの料金表、法人と個人で分けた入口、対応エリア、よくある質問
入口 Google広告(長期・法人のキーワード)、検索、Googleマップ、AI検索
計測 電話・LINE・フォームの問い合わせを、入口ごとに計測
A社様|月ごとの問い合わせ数
8月(20日〜)
2件
9月
15件
10月(〜28日)
41件
フォーム・メール・LINE・電話の問い合わせ。10月21日以降はフォーム・メールのみの集計。問い合わせ管理台帳より(2026年10月28日時点)。

2026年8月20日の公開から2か月で、受注は約360万円(延長込み・契約済み。2026年10月20日時点)。問い合わせのうち、ご利用・入金まで進んだのは約3人に1人でした。目標と数字が決まっていたので、毎月「どこを直せば問い合わせが増えるか」を判断しながら運用できています。くわしくは「レンタカー会社のホームページ制作」をご覧ください。

制作会社に最初に伝えたい6つのこと

  • HPのいちばんの目的(問い合わせ・採用・ブランディングなど)
  • 目標の数字(月の問い合わせ件数・応募数など。わからなければ、売上の目標だけでも)
  • 来てほしいお客様(業種・地域・規模・どんなことに困っている人か)
  • 比べられる競合(お客様が一緒に検討する会社)
  • 公開後の体制(誰が更新するか、広告や記事を続けるか)
  • 予算(制作費と、公開後の運用費を分けて)

提案を受けたら、デザインの見本だけでなく、「この目的と目標に対して、なぜこのページ構成なのか」を説明してもらいましょう。費用の考え方は「ホームページ制作の費用相場」でまとめています。

よくある質問

Q.ホームページを作る目的がはっきりしません。どうすればいいですか?
A.まず、HPで増やしたいものを1つ挙げてみてください。問い合わせ、採用の応募、商談の成約率などです。決めきれない場合は、売上の目標から逆算して、HPにどんな役割を持たせるかを一緒に整理します。
Q.ブランディングのためのHPは、意味がないのですか?
A.意味がないわけではありません。ただし、ブランディングだけを目的にすると、成果を測れず、見た人の次の行動も用意されないことが多くなります。社名での検索数や成約率など、何が変われば成功かを決めたうえで作ると、ブランディングも成果も両立できます。
Q.目的が複数ある場合は、どうすればいいですか?
A.いちばん大事な目的を1つ決め、トップページとメニューの順番をそれに合わせます。採用など別の目的は、専用のページや専用のサイトに分けると、どちらのお客様にもわかりやすくなります。
Q.目標の数字は、どうやって決めればいいですか?
A.売上・受注の目標から、成約率と問い合わせ率をもとに逆算します。たとえば月10件の契約がほしく、3件に1件が契約になるなら、問い合わせは月30件必要です。
Q.今のHPが目的に合っているか、見てもらえますか?
A.はい。CES UPでは、今のHPの目的・ページ構成・導線・計測の状態を無料で診断しています。リニューアルが必要か、今のHPに足すだけでよいかもお伝えします。

まとめ

  • HPの中身は、デザインより先に「何のために作るか」で決まる
  • 「ブランディングだけ」のHPは、見に来る人・次の行動・成果を測る数字が欠けやすい
  • 目標は事業の数字から逆算し、問い合わせ件数などの数字で決める
  • 目標から設計したレンタカー会社のHPは、公開2か月で受注約360万円
この記事を書いた人
CES UP株式会社 代表取締役
大阪を拠点に、Webマーケティング(SEO・LLMO・広告運用)と生成AI導入支援を経営視点でつなぐ支援を行っている。自社サイトと支援先のサイトでLLMO対策を実運用し、Search ConsoleとGA4で効果を確かめた方法を顧客企業に提供している。
CES UP株式会社(セスアップ)は、大阪を拠点に、ホームページ制作・Web広告運用・販促物の制作と、生成AI導入支援・LLMO対策(AI検索対策)を行う会社です。

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